スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
-- : -- : -- | スポンサー広告 | page top↑

夜天の使い魔02話

 召喚の儀式より早一週間。
 使い魔を得た二年生達の一番の楽しみは、召喚した使い魔達と戯れる事だ。使い魔は一人前のメイジの証とも言える。小さい頃より念願だったそれを得た少年少女達の放課後は、専ら主従の親睦を深めるのに費やされていた。ある者は使い魔の目を通して人では見られぬ光景を楽しみ、ある者はその背に乗り地を駆ける。僅か七日ではまだまだ楽しみ足りないと言った様子だ。
 

 勿論、それはルイズ・フランソワーズにとっても例外では無い。ただ若干――いやそんな控えめな表現では的確ではないだろう、かなり他の者達とは違った形での触れ合いであったが。
 彼女の放課後は「この本がなんであるのか」を調べる為に費やされた。当初こそ「変わった本」で済ませていたのだが、三日もすればこれが単なる本で無い事に気付いてきた。
 
 まず最初の特徴として、この本は「ルイズの元に居ようとする」。どういう事かと言うと、どんな場所に放置しようが何時の間にか彼女の部屋に戻ってくるという事である。最初のきっかけは起床時の出来事だ。目を覚ませば何故か必ず彼女の枕元にこの本がある。夜寝付けなくて本を読む事は確かにあるが、少なくともこの訳のわからない文字しか書いていない本でそんな事をした記憶は無い。初日は勘違いで持ってきてしまったと納得したが、何日も同じ事が続けば流石におかしいと気付く。きっちり机の上に置いた事を就寝前に確認しても、目が覚めればかならず隣にあるのだ。
 さらに授業を受ける為教室に行けば、何時の間にか机の上にその本があったりした事すら数回あった。傍から見れば間違いなく呪いの本の類である。
 ならば呪いの類がルイズに働いて彼女が不利益を被っているのか?と言われればそうではない。
 
 二つ目の特徴、それは彼女がこの本に最初から抱いていた愛着のようなもの、安心感や安堵感についての事である。本を持っていれば心が落ちつく。まるで誰かに包まれているような、護られているようなそういう感覚があった。一言で表すなら軽い幸福感であろうか。
 その為か、クラスメイト達は彼女に対し「最近ちょっとキツイ感じが抜けたような」と言った感想を抱いていた。男の目からみれば実に率直に「少し可愛げが出てきた」、女の目から見れば「少し話し易そう」と言った所である。
 これに関係あるのか、最近夜はぐっすり安眠出来るようになったのもちょっとした嬉しい変化だ。寝坊しがちだった朝もすっきり目が覚めるようになってなかなかに快適な気分を満喫していた。

 そして三つ目、これが彼女にとって最も大きなものであった。
 その事に気付いたのは召喚翌日、最初の授業の事である。授業内容は土の系統について、ミセス・シュヴルーズの講義だった。決して授業を疎かにしようとは考えて居なかったのだが、やはり色々と気になるのかぺらぺらと己の使い魔のページをめくり何か解かり易い変わった所でもないか調べていた。そしてその行為に集中していたのが仇となったのか、それをミセス・シュヴルーズに見咎められてしまったのだ。
「ミス・ヴァリエール、その……大変に変わった使い魔ですから色々と気になる事があるのでしょうけど、授業はきちんと聞かなければいけませんよ」
 その言に教室の至る所から失笑が聞こえる。
「丁度良い、座学だけでは退屈だったようですから実技をやって貰いましょう。ミス・ヴァリエール、ここにある石ころを、貴方の望む金属に変えてごらんなさい」
 瞬間-教室の空気が一変した。失笑がざわめきに変わり、その声色はどこか怯えを含んでいるようだった。
「あの、先生」
「なんですか、ミス・ツェルプストー」
「止めておいた方が良いと思いますけど……」
 そのキュルケの提言に追従するように、クラスの皆目が語っていた。その通りだ、と。
「何故ですか?」
「危険だからです」
 今までこのクラスを受け持った事の無いミセス・シュヴルーズには、皆が何故そこまでルイズに錬金させる事(正確には魔法を使わせる事、だが)を怖れるのかさっぱり理解出来なかった。たかが錬金を行うのに何故そこまで? 火の系統の授業であるなら事故が起これば大事に成り得る事もあると教師生活の長い彼女は良く知っていたが、これはなんの危険も無い錬金である。故に彼女がこう言葉を続けるのも無理からぬ事であっただろう。
「何が危険なものですか。さあミスヴァリエール、気にせずにやってごらんなさい。失敗を恐れていては何も出来ませんよ?」
 クラス一同の顔色が真っ青になった。表情は断頭台に昇る囚人が如く、である。

 ルイズは「はい」と一言応えると、つかつかと石の置いてある教卓の前へと歩み出た。杖を振り上げ、呪文を唱え始める。
 
 同時に他の者達も行動を起こした。ただ一人の例外も無く素早く机の下に身を隠したのだ。物言わず迅速かつ統制の取れた一連の行動は軍もかくや、と言える程のものであったろう。長い教師生活の中でも類を見ない珍妙な行動にミセス・シュヴルーズは困惑するばかりだった。
 
 一方のルイズはそんな周りの行動をまったく気にしないようにただ呪文を唱え続ける。これは何時もの事なのだ。彼女はもうすでにこんな腫れ物扱いにも慣れっこになってしまっていた。
 
 それに今日は何時もとは違う、とルイズは感じていた。昨日の召喚が中途半端とは言え成功したという自負が彼女に新たな自信を与えていたのだ。
(昨日だって成功した……なら今日だって成功させてみせる!)
 頭の中で石ころが銅の塊になる所を明確にイメージする。銅は錬金の難度としては簡単と言われている。いきなり鉄とかは無理でもこれならきっと出来る、そう思いながら呪文の最後の一小節を唱え、杖を振り下ろし-。
 
 それを聞いた皆はミセス・シュヴルーズに心からの同情の念を送っていた。間近であの爆発を受けたなら只では済むまい。しかしその後聞こえて来たのは彼らが想像した爆音ではなかった。
 
 ぽむん
 
 なんとも気の抜けた音がして、次いでころんころんと何かが床を転がる音。恐る恐る机から顔を出した面々が見たのは、彼らが想像していた惨状ではない先程とまったく変わらないままの教室の姿と、教卓から転げ落ちただろう、床に転がる一つの石ころだった。
「どうやら失敗してしまったようですね。しかし、誰もが失敗を重ねながら成功に近付いて行くものです、気を落とす事はありませんよミス・ヴァリエール」
 ミセス・シュヴルーズはのんきにそう慰めた。
 一方ルイズは、
(あ~~~~~っ、今度こそ成功したと思ったのに!)
 確かな手応えを感じていた-ような気がした-ので、本気で悔しがった。しかしその悔しさも一瞬の事で、机に戻る彼女の心には希望が満ち溢れていた。
(何時もみたいに爆発しないのはきっとわたしが着実に腕を上げているという証拠ね。この調子で頑張って練習して行けばきっとあと半年位すれば魔法なんてちょちょいのちょい、よ)
 失敗しながらも前進の芽を感じ取ったルイズは僅かに増長しながら、放課後の中庭にて意気揚々と魔法の自主練習を行い-見事に大爆発した。
「……なぜ?」
 ルイズは必死に思考を巡らす。
(さっきの授業ではこんな何時もみたいな爆発はしなかった。ちょっと大きな音がして石ころがはじけちゃうような感じだったのに……なんで戻っちゃうのよ!?)
 昨日今日となんでこんなにぬか喜びが多いんだろ、とげんなりした。
(さっきと今で何が違うって言うのよ)

 先程と同じように呪文を唱え、杖を振る。しかし結果は大爆発。もしかして時間や場所が関係する? なら今まで一回もこのような事が起こらなかったのは不自然だ。なら一体何が違うのか、と問いかけてふと気付く。
(もしかして……あの本のせい?)
 さっきは近くにあの本があった。今は、自分の部屋に置いていて手元に無い。唯一確実に違う点はそこしか無かった。
 物は試し、と急いで部屋に戻ったルイズは本を手に再び中庭へ赴いた。そして呪文を唱え、杖を振ると-。
 
 ぽむん
 
 気の抜けた音とふわっとした煙が立ち上る。もう一度呪文を唱える。ぽむん。さらにもう一度。さらにぽむん。ていていと杖を振るたびぽむんぽむんという音が中庭に響き渡った。
 むむ、と口をへの字にしながら唸ると、全力疾走で部屋に戻り本を置いてくる。
 ていっと気合一閃。見事な振り抜きと共に起きる大爆発。
(これは……ほぼ決まりみたいね)

 三つ目の特徴、それは彼女の魔法失敗の爆発を弱めるという事だった。一体どういう原理なのか知らないが、本が近くにあればそうなるらしい。その後色々調べてみた結果、約10メイル以下の距離に本が存在するのなら彼女の爆発は弱まるという事が判った。
 
 以上の三つが本の持つ特異性だと判明した。しかし特徴は判明したもののルイズの疑念はさらに深まるばかりだった。
(勝手に手元に戻ってきて安心する作用と爆発を弱める作用がある本って一体何?)
 仮にマジックアイテムだとしてもどういう用途で作られたのかさっぱり理解出来ない。最初の手元に戻ってくるというのは判る。これは非常に便利だ。しかし後の二つはまったく判らないし相互に関係のありそうな作用でも無い。安心する事と爆発を弱める事になんらかの因果関係を見つけられるなら、それは狂人である。もしかしたら隠された機能でもあるのかもしれないが、どういうものなのか見当すら付かなかった。
 
 そんな訳で、使い魔生活8日目に突入した彼女が向かった先は図書館であった。判らないなら調べてみようマジックアイテム、である。ルイズはその手のアイテムに造詣が深い訳では無いので、もしかしたら稀少なマジックアイテムとしてこの本の事が載っているかもしれないと踏んだのだ。
 
 とりあえずそれっぽい本を片っ端から手に取り、近くの机に積み重ねていく。書棚の高さは30メイルにも及ぶ為、レビテーションの使えない彼女が集められるものはたかが知れていたが、それでも「魔法器具大全」という如何にもな題名のものから「必読!俺のマジックアイテムパート2」とか言う良く判らない怪しげな題名のものまで二桁近い冊数が集まった。積みあがった本の山を見て軽く眩暈がした。これはちょっとやそっとでは調べ終わらないだろう。萎えかける心を必死に奮い立たせてルイズは最初の一冊に手をかけた。

 4日後――。
 彼女が想像するより遥かに早く、その作業は終了した。何故か? それは実に簡単な事だった。探せど探せど、本のマジックアイテムなんて何処にも載っていなかったのだ。数ある書物のどれを開いても乗っているのは彼女も知っているようなものばかり。目当ての本についての記述はおろかそもそも本のマジックアイテムというカテゴリーそのものが存在しなかった。
 
(困ったわ……今手に取れる範囲の本は調べてしまったし、マジックアイテムで駄目ならとりあえず本そのものの線で攻めるべきかしら?)
 とりあえず己の出した結論に従い、本を探しに図書館を彷徨う。古い書物について言及された本を探すとなると骨が折れた。この図書館に集められた本は学院の生徒達が勉強に使う資料として集められた書が大半だ。あとは娯楽用に物語があったりするが、今ルイズが探しているようにピンポイントでマニアックな書物があるかどうかというと疑問であり、あるとしても普段人目に付かないような書棚の遥か上の方にこっそりと鎮座している事だろう。実際ざっと見た限りではそんな書物は存在しそうになかった。しかし諦めの悪い性分の彼女は何回も書棚を見て回り見落としが無いか確認していった。
 
 結果、出来上がったのは机に突っ伏すたれルイズの姿。
 完全に体力を失い机に上体を投げ出して、年頃の婦女子にあるまじき実に堕落した様相であった。
 
 これはお手上げかも、と突っ伏すルイズの脇にとん、と何かが置かれる音がした。ほぼ体力が底を付いた体に活を入れて、のろのろと上体を起こすルイズが目にしたのは青髪の小柄の少女の姿と、自分の脇に置かれた3冊の本。
「マジックアイテムならこの本が詳しい」
 少女が口を開く。ルイズはこの顔に見覚えがあった。確か同じ学年の生徒で、キュルケと一緒に居る所を良く見るような-。
 
「あ、ありがとう……えっと……」
 同じ学年でありながら名前が解からない。己の交友範囲の狭さに心の中で思わず舌打ちしてしまった。
「タバサ」
 それを察したのか、少女は自らの名前を告げた。
「ありがとう、タバサ。助かるわ」

 タバサはこくりと小さく肯くとすたすたとこの部屋の隅にある席-おそらくそこが彼女の定位置であるのだろう-に戻り、そこに置いてあった本を手に取ると何事も無かったかのように読書を再開した。そういえばここに来る度にあそこで本を読んでいたっけ、今まで調べものに集中していてあまり気にも留めなかっけれど毎日あそこで本を読んでいたような気がする。この数日の記憶を手繰り寄せたルイズはそう一人ごちる。だとすると毎日調べものをする自分の姿を見て手助けをしてくれたと言う事なのだろうか?
 ちらりと横目でタバサの様子を盗み見る。一心不乱に本を読む表情は仮面のようにまったく変わらず、いかにもとっつきにくい雰囲気を身にまとわせていた。先程のやりとりから察するにあまり快活な性格とは言えないようだ。しかしこうやって手助けをしてくれているという事は、冷たい性格では無いのだろう。この一年間話をした事もなかった青髪のクラスメイトに、ルイズは僅かながらの好感を抱いた。
 
 しかしながら既に体力の尽きた身、流石に調べものをする気にはならなかったので、タバサお勧めの3冊を手に取るとルイズは図書館を後にした。
(とりあえずちょっと横になってから続きをしましょ)
 だが連日の調べもので徐々に疲労が蓄積していた為か、その日は結局朝まで泥のように眠りこけてしまったのは余談である。

 それから幾日か、タバサが勧めてくれた3冊に目を通し終わった。が、確かに彼女が言うように自分で集めた本よりも優れたテキストであったにも関わらず、やはり本に関する記述は無かった。
 こうなったら最終手段しか無い。
 
「解からなかったら人に聞く!」
 自分の力でどうしようも無いなら誰かの力を借りるしかない。
 ルイズが相談を持ちかけたのはミスタ・コルベールであった。彼は召喚の儀式の監督を務めていたのだから、使い魔の事を尋ねるには適役だろうと判断しての事だ。
 彼が受け持つ授業の後、ルイズがその旨を伝えると、
「実は私もその使い魔の事は気になっていてね。喜んで相談にのらせてもらうよ」
 と二つ返事で引き受けてくれた。
「ちょっと君の使い魔を拝見させて貰っても良いかい? 儀式の時にはルーンの有無位しか見て無くてね」
 ルイズは己の使い魔をコルベールに手渡す。
「ふむ……見たことも無い文字だ。古代語の類でもなさそうだが……」
 ぶつぶつとつぶやきながら手早くページを捲っていく。
「所々に白紙のページが含まれているな。文字が抜けている所もある。ページ数は……およそ600と言った所か。しかし本を閉じるととてもそうは思えない位の厚さになる。むむむ、これはなんらかの魔法の力が作用してるのかもしれませんな」

「それで……どうなんでしょう」
 不安そうにルイズが声をかけた。
「こう、見させて貰った限りではとても奇妙な本だね。中身もそうだが見事な装丁や立派な紙質……こんな立派な本は見たことも無い。本の装丁に定評のあるゲルマニアの職人でもここまで見事な本は作れないだろう。それに本に籠められた強大な魔力も気になる」
「それって強力なマジックアイテムという事ですか?」
「おそらくね。私もこの本について調べてみたのだが、結果はさっぱりだったよ。これだけの力を持つものなら確実に文献に残っていると思ったのだが」
「わたしも図書館で調べてみたんですけど……全然載ってなくて」
「流石だね、ミス・ヴァリエール」
 コルベールがにこりと微笑む。
「疑問を持った事を自分の手で調べるというのはとても大切な事ですよ。さて、結局この本については何も解からず仕舞いだったけれど、推測を立てる事は出来る。私はね、おそらく始祖の時代に関わるような書物ではないかと思ってるんだ。秘められた膨大な魔力、そして有り得ない程高度な装丁。それこそ、話に伝わる『始祖の祈祷書』であるかもしれませんぞ」
「この本が……?」
 そんな馬鹿な、と思う反面、それ位凄いものなのかもしれない、と言う思いがルイズの中にあった。伝説に残るような書であれば数々の珍妙な力も…まあ納得するとまではいかないが、あってもおかしくないかな、とは思える。
「まあそこまで言うのは大袈裟かもしれないがね、大層なマジックアイテムである事は間違いない。もしこれがミス・ヴァリエールの使い魔で無かったとしたら学院の宝物庫に厳重に保管されるか、アカデミーで研究されるか、大変な扱いになっていただろうね」
「ミスタ・コルベールはこの本をきちんと使い魔扱いしてくれるんですね」
「勿論だとも」
「でも……本ですよ?」
 召喚の儀式の後、ルイズの進級を他の教師やオールド・オスマンに必死に説いたのはコルベールであったと、彼女は聞いていた。

「何故、春の召喚の儀式が神聖なものであるか知っているかい?」
「いいえ、判りません」
「メイジにとって使い魔というのはね、生涯を共にする無二の友のようなものだ。そこにある絆は時に家族の物よりも確かで重いものとなる。それは何故か? メイジが使い魔を求めるように、使い魔もまたなんらかの形で我々を必要としてくれているからだ。そこには侵す事の出来ない確かな繋がりがあるのだよ、ミス・ヴァリエール」
 何かがルイズの心を走り抜けた。メイジが使い魔を必要とするように、使い魔もまた自分達を必要とする。その言葉が深く少女の心を貫いてゆく。
「きっとその本は君の事を必要としていたのだと、そう思うのだよ。もし君がその本に何かを感じているとしたのなら……例え誰が認めなくとも、立派な君の使い魔であると、私はそう思う」
 そう語るコルベールの口調と視線はとても優しげだった。
「……柄にも無い事を話してしまったようだ。すまないミス・ヴァリエール、一見しただけでは大して解かる事は無いようだ。詳しく解析すれば違うのかもしれないがね、君の大切な使い魔に実験するような真似をするのは失礼だからね、遠慮させて貰うとするよ。とりあえず最後にそのルーンだけ書き写させてはくれないかい? もう何年も召喚の儀式に立ちあったが私の記憶にないものみたいなのでね」
「ええ勿論構いませんミスタ・コルベール」
(メイジが使い魔を必要とするように、使い魔もわたし達を必要としている、か)
 ペンを走らせる音を聞きながら、自然と先程のコルベールの言葉が胸の内で反芻される。
(あんたもわたしを必要としてくれてたのかな。だとしたらあんたは幸せものよ。こんなに良いご主人様なんて、世界中を探しても居やしないんだから)
 そう心の中で問いかけた所で、答えが返ってくるはずも無いけれど。
 十字の照り返す光が、何処か柔らかで喜びに満ちているように見えた。


前の頁の記述を読む  目次に戻る 次の頁の記述を読む
スポンサーサイト
22 : 48 : 17 | 夜天の使い魔 第一部 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
<<夜天の使い魔03話 | ホーム | 夜天の使い魔01話>>
コメント

コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
http://rein4t.blog123.fc2.com/tb.php/34-967d17d8
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
| ホーム |

プロフィール

夜天の人◆Rein4tm63s

Author:夜天の人◆Rein4tm63s

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

カレンダー

08 | 2017/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

がらくたかうんたー

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。