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夜天の使い魔27話

 何も感じない、まどろみの中。
 緩やかに意識が覚醒し、徐々に自分が形作られていくのをおぼろげながらに認識する。まず感じるのは熱だ。体の奥底の芯から放たれる熱、そして外から加えられる熱が互いにぶつかり合い軋み、己の肉を確固たるものとして形成していく。渦巻く熱気は四肢へと纏わり、体を包み、その身を抱擁する。つまり、何が言いたいのかと言うと――。
「あ゛づい゛んだってばさー!」
 そう、今のルイズはとてつもなく暑かった。
 最近恒例となった朝の咆哮を上げ、ルイズは起床した。

 朝。太陽が地平より顔を出し、草木が瑞々しく輝く時間。人の営みが始まりを告げるこの時が、ルイズにとって最近は何より憂鬱であった。
「寝てる時は何にも感じないのになあ……」
 心地良いまどろみが徐々に蒸し風呂に放り込まれたような感覚に侵されて行く感覚は、何日経とうが馴れる事は無い。毎朝毎朝このような不快な目覚ましに起されていては睡眠の楽しみもあったものでは無い。少し張り詰めたような澄んだ空気に包まれて、窓から差し込む朝日を浴びて、ゆっくりと伸びをする、そんな朝が恋しい。
 勢い良く跳ね起きたルイズの体は、じっとりと汗ばんでいた。時折吹き込んでくる風と共に体温を運んで行く時は少しだけ心地良さを感じさせるが、汗で濡れた夜着が肌に張り付く感触がどうにも受け付けない。いっその事裸で寝てしまいたい、と思う程なのだが、奥ゆかしいトリステイン淑女の端くれとして、例え自分しか居ないプライベートな空間であってもそんなはしたない格好を晒す訳には行かない。尤も、結局の所薄い夜着一枚で寝台に寝転んでいるのみ、というのが現状であるので、人に見せられない姿であるのには変わりない。
 寝台から立ち上がろうと動くと、それだけで体が熱を発散するのをルイズは感じていた。鬱陶しい、実に鬱陶しい。もう一度眠ってしまおうか?という考えが頭を過ぎったりもしたが、あともう少し時間が進めばこの部屋は蒸し風呂と変わらなくなる。そんな中、再び目覚めた時の事を想像すると気が遠くなりそうだった。
 寝るも地獄、起きるも地獄。どちらも地獄なら、マシな方を選ぶしかない。実に後ろ向きな理由でルイズはベッドから起き上がる事を決意した。

『おはようございます、主ルイズ』
 そんなルイズにふよふよ~っと近寄ってくるのはリインフォースであった。朝から倦怠感を醸し出す主の様子にも慣れたもの、『本日もお早いお目覚めですね』と声をかけてくる。
『お早うリインフォース。別に起きたくて早く起きてる訳じゃないんだけどねー、出来ればもう少し惰眠を貪っていたい所だわ』
 体の汗を拭いながらやる気なくルイズが返答する。
『この寮塔はなんでこんなに風通しが良くないのかしら。絶対に構造的に欠陥があるわ。オールド・オスマンが避暑から帰ってきたら寮塔の建て替えを進言するとわたしは固く誓ったわ、ええ誓いますとも』
 拳を振り上げて力説するルイズに、リインフォースも苦笑する。なんだかんだ言いつつこの主は実に精力的で元気に満ち溢れている。前の主が病を患っていた為もあるだろう、その分余計に活動的で元気に見える。何時も愚痴を零しながらもへばって倒れこむような事は無い。そんな主の様子を見守るのが今のリインフォースにとっては何よりの娯楽であった。
『しかし着替えたは良いけど朝食にはまだ早いわよね』
 昇り行く陽の傾き加減から言って、食堂に朝食が並ぶのは一刻は後だろう。しかも今は夏休み、多少時間は遅れると見て良い。授業がある平時と違い時間きっちりに食事を始める必要も無いし、何より時間通りに生徒が起きてくる保障が無い。その為食堂の方でも食事の準備に関してはかなり緩い感じになるのが夏休みの常であった。

 ――さてどうしましょう?

 窓枠に身を預け、清々しい朝の景色を眺めながら思案する。室温は既に十分に不快と感じる程に熱が篭っている。さっさと出て行きたいが、どうせ何処に行っても暑さは変わらないのは判りきっている。動けば動いただけ体から熱が産生されるのは解かりきっている事だ。なら動かずにこのまま時を待つのが得策だろうか? ……いや、それでも暑い。とにかくこの暑さを緩和しなければ。
『どうすれば良いとおもう?』
 判らなければ、人に聞く。一人で知恵が及ばずとも、二人ならとリインフォースに意見を促してみた。
『そうですね』
 宙空で思案するようにくるくると回るリインフォース。
『何処か涼しい場所に行けば良いんじゃないでしょうか』
 ――それが出来れば苦労しないわ!
 思わず心の中で突っ込みを入れてしまうルイズ。

 リインフォースと意思疎通を図れるようになってから暫く立つ。この短くない期間の中で、ルイズはリインフォースという使い魔の凡その人となりを掴んでいた。
 使い魔としては実に優秀だ。一般的な使い魔の仕事はまったく出来ないと言って良いが、それを補う、いや既存の使い魔の働きを凌駕するだけの力を彼女は持っていた。彼女の広域的な知覚能力は他の使い魔の目や耳を遥かに上回り、彼女の生み出す結界は主をあらゆる危険から遠ざける。かつて魔法を失敗していた時の爆発規模が小さくなったのもこの為だ、と聞いた時はどこか腑に落ちた気分になったものだ。
 また悠久の年月を重ねてきた知識と身に修められた技能はルイズが魔法を学ぶ上で非常に有益であった。魔法技術の研鑽で疑問に思った事や行き詰まりを見せた時に助言を請えば、必ず的確な答えが返ってくる。流石「幾万の世界の魔法を身に収めた大魔導書」と言うだけの事はある、とルイズは感心するのだった。
 そんな優秀なリインフォースであるが、人格面に関しては意外な側面を持っていた。生真面目で誠実な性格であるというのは当初から理解していた。しかし幾日か過ごす内、その性格のさらに奥に潜むパーソナリティをルイズは掴むに至った。
 ――なんというか、生真面目過ぎてズレてる所があるのよねえ。
 一言で言うなら天然、という奴だ。今回の発言もそうだ。実に論理的で正しい答えであるが、やはりズレてる。そういった言動に苦笑させられる事も多いが、それはどこか姉カトレアを思い出させて懐かしく和やかな気持ちにさせてくれるので決して不快では無い。ヴァリエール家の次女カトレアは穏やかでおっとりとしており、如何にも箱入り娘といった感じの天然娘である。リインフォースの生真面目な天然とは方向性が違うが、ルイズに真摯に向き合った故に放たれるボケた言動はお互い似通っていた。

『……この近くで何処か涼しい場所はあるかしら?』
 仕方ないので、物は試しで聞いてみた。
『この近辺ですと、この塔の廊下が一番気温の低い場所のようです』
『あー、ありがと。そいじゃとりあえず廊下に出ておきますか』
 確かに廊下はそこそこ涼しい。常に風の通りがあるからだ。そんな事は百も承知であったが、自分で聞いた意見を無碍にするのも悪いと思いとりあえずルイズは廊下に出る事にした。

 のろのろとした動作でドアを開けた先には、以外な事に先客が居た。
「おはよールイズ、最悪で忌々しい朝ね」
 目に映るのは、膝を抱え壁にもたれかかるキュルケの姿だった。だるそうな表情に湛えられた瞳は見事に死んでる。
「おはようキュルケ、わたしもまったく同感よ」
 キュルケと適度な距離を取り、ルイズも同じように廊下に座り込む。背に当たる石の感触はそこそこに冷たく、意外に気持ち良い。たった壁一つ隔てただけなのに、部屋の内と外ではこんなに壁の温度が違うのか。純粋な驚きと、理不尽さへの憤りがルイズの心の中に巻き起こった。
「ここの壁は意外にちべたくて気持ち良いのね、これは知らなかった」
「あたしもついさっき気付いたばかりよ。部屋の中だと壁まであっついからねえ、廊下も変わらないだろうと思い込んでたんだけど、これがなかなか」
 二人は背中だけでは足りないと、ぺたぺたと掌で壁や床を触り冷感を楽しむ。しかしルイズにとってそれだけでは物足りなかった。もっと、もっと快適な清涼感を。
「でりゃ」
 ルイズは身を投げ出した。
 一切の躊躇も無く、思いっきり、石造りの床の上へと身を躍らせた。
 余りにもいきなりの行動に、キュルケも驚いた。ついに頭までおかしくなったか、と同情の念を浮かべる。
 ご、と鈍い音が狭い空間に響き渡る。それは頭を打ち付けた音か、それとも薄い胸板が床を殴打した音か、いずれにせよそれに類するものには違いない。生々しい音に、キュルケは思わずうへえと顔を歪めた。
「ルイズちゃーん、頭は大丈夫ですかー? そろそろ正気に戻りましょうねー?」
「失礼ね、わたしは何時でも正気だわ」
 うつ伏せになった状態から顔だけをぐりんと横に回し、ルイズは答える。
「こうすれば体全体で床からの冷感を受け取る事が出来る。論理的で合理的、非難される云われなんて欠片も無い実に理に適った行動よ」
「理には適ってるけど、栄えあるトリステイン貴族として何か大事なものを売り渡しているような気はしない? というか年頃の女として」
「売り渡せるぎりぎりの範囲の行動だと思うのよね、これは。ほら、わたしの家って公爵家だし、売り渡すものも豊富だからなんとかぎりぎり大丈夫な側に踏み止まっていられるんじゃないかなって」

 訳の解からない理論武装しても駄目なものは駄目だと思う。

 とは言え――キュルケもこのような行動を「やってみたい」と考えなかった訳では無い。恥も何もかも捨て去って、ごろんと床に転がってしまえばどれだけ快適なのだろう。今まではなんとか踏み止まれた、想像上の行動でしか無く、具体性が無かったからだ。しかしこうやって「ちべたー」と幸せそうに床に頬を摺り寄せる姿を眼前に晒された今、段々と欲望が心の中で大きくなっていくの感じていた。ああいいなあ、やってみたいなあ。
 女としての矜持と、快楽への誘いが心の中で激しく葛藤する。
「これはーすごいーつめたいわー」
 横では悪魔ナイムネがごろんごろん転がりながら誘惑の言霊を投げかけてくる。憎い、この桃色の悪魔が憎い!
 ――でも誰も見てないし、ちょっと位なら。
 僅かに心が傾いた。それは堤防に亀裂が入る如く、一見拮抗しているかのように見えて既に結果は見えた、そういう状況に彼女の心は陥ってしまったのだった。もう、誘惑はとまらない。

 タバサの朝の日課は、余り寝起きの良くない友人を起しに行く事だ。最近は暑さも極まりつつある為、寝苦しくさっさと起きてしまっているようだから別に起こしに行く必要性も低いと自分でも思っているのだが、一度日常として根付いた行動を変えるのは中々に難しい。そんな訳で今日もこうして目覚まし係としてキュルケの部屋に向かっているのだった。
 螺旋階段を上り、廊下を進もうとしたタバサの目にその光景が写りこんだとき、常に冷静で動揺を生まぬように努めている彼女も流石に一瞬足を止めた。それは彼女にとって想像の埒外であり、余りにも奇異で許容し難い愉快な光景であったからだ。
 そりゃ想像もしないだろう、部屋を訪れてみれば友人達二人が廊下でごろごろと転がっているだなんて。

「この端っこのあたりがとってもちべたー」
「こっちの影のあたりもとってもちべたー……あ」
 ごろんごろん転がっていた二人も、タバサに気がついた。何気なしに目が合い、視線が交錯する。
 ――き、気まずい。
 ルイズとキュルケは一気に体温が下がるのを感じた。文字通り場が冷える、という奴だ。「いやあとっても涼しくなったネ、良かった良かった」と笑い飛ばしたい気分だが、やったら多分涼しいを通り越して凍える位寒くなる。それはもう確実に。

 三者――正確には二人と一人――の間に静寂が満ちる。ルイズもキュルケもタバサも、まるで彫像になったかのように動かない。ちなみにリインフォースも空気を読んで本の振りして大人しくしている。ここでくるくる回ってみたりする程空気読めない子ではありません、とは本人の述懐である。

「そろそろ、朝食の時間だから」
 どれ位の沈黙を重ねた後だろうか、やっと放たれたタバサの言葉で場の呪縛が解ける。ルイズとキュルケは無言でこくこくと肯くと、何事も無かったかのように立ち上がると、「おはよう、タバサ。今日も暑い一日になりそうね」と爽やかに言ってのけた。
 ――麗しき乙女に廊下でごろごろしていた事実など無用、ごろごろなど存在しなかった!
 笑みには、そんな無言の叫びが籠められていた、ような気がする。


 朝食。一日を乗り切る活力を得る時間。人はここで真に目覚めを迎えると言っても過言では無い。人は何かを失い進んで行く存在、何かを得なければまず始まる事すら出来ないのだ。
 普段は300人を超す生徒達と多数の使用人でごった返すこのアルヴィーズの大食堂も今は10程度の生徒と片手で数え切れる程の使用人しか見受けられることは無かった。広大な空間の中綺麗に参列整えられた長机の端、厨房に尤も近い机の一つにぽつんと人が集まっている光景は、普段の学院の姿を見慣れているものにとっては異様と言っても相違無いだろう。
 席に着いた各々は、静かに朝食を取っている。由緒正しい貴族の子女達の食事風景であるからして、礼儀も相応、という訳では無い。余りの暑さに、食事を口に運ぶのが精一杯なのだ。
「こういう時にこそ瑞々しいサラダを沢山食べたいのにねえ」
 ルイズの口から自然と溜息が漏れる。
「普段はもう沢山な気がするのに、欲しいと思う時には少ない。なんとも意地悪な食べものだと思わない、サラダって」
 そう言ってフォークの先で弄んでいるのは、しなびた青菜達である。貴族に出す為にそれなりの鮮度を保った野菜を使っているのだろうが、時期が時期である、鮮度は衰え食べられるだけでも儲けもの、と言えるような元気の無い野菜が皿には盛り付けられている。
 普段の食事では邪魔に思えるサラダも、今では一番のご馳走だ。こんな暑いのに分厚く切られた肉や暑いスープでは食欲もそそられない。こういう時こそサラダが欲しい。一口噛み締めると瑞々しい感触で喉を潤す、そんなサラダが食べたい。
 だが現実は非常である。フォークを口に運んで一口噛んでも、感じられるのはぱさぱさとした草の感触だけ。決定的なものが足りていない。
「ううう……わびしいわ」
 悔しいんでスープを一口すくってみたらやはり熱かった。ちょっと泣けてくる。
 ちらり、と横を見ると、タバサが黙々と朝食を食べている様子が目に入った。そこには食欲の減退など欠片も見受けられない。小さな口に精力的に食物を取り込み、咀嚼し、飲み込む。視線はただひたすらに狙うべき食物を定め続け、食べる順番を吟味しているかのようだ。まさに小さな食欲魔人。自分の分を平らげたのにも満足出来なかったのか、ちびちびと食べ進めるキュルケの皿に残った食べ残しを物欲しそうに見つめていた。良くあそこまで食欲が湧くわね、と素直に関心する。
「なんかこう、冷たい料理とか無いのかしら」
 ぽつりと零した愚痴に、キュルケが「あら、それ良いわね」と乗ってくる。
「氷を沢山使って、口に入れるとひやっとするようなもの食べてみたいわねぇ。ああ、想像するだけで食欲がそそられるわあ」
「口に入れるとひゃっこくて、気持ち良さそうなの……ほんとに食べたいわ」
 まあ、そんな料理無いんだけどねー、と言いたげに二人同時に溜息をつく。
「そんな無茶言わないで下さいよ、厨房だって色々苦しいんですよ?」
 二人の少女の歓談に、苦笑しながらもコップに水を注ぐのはシエスタだった。夏休みに学院に残る給仕は住み込みで働く者達が主だが、彼女は志願する形でここに残っていた。
「良く冷えてる、とは言えないかもしれないですけど、どうぞ」
 そう言って差し出された一杯の水が、輝いて見えた。
「十分に冷たいわよ、生き返るー」
 傾けたコップから流れ出でた水が喉を通り抜け体を潤すのは、堪らない快感だった。一口、二口と止められない止まらない、瞬く間にコップは空になってしまった。
 それにしても、とシエスタの格好を見て思う。彼女の着込んでいるメイド服は傍目にも通気性に優れているようには見えない。暑くないのだろうか? 不意に湧いた疑問に、シエスタはなんでもないようにこう答えた。
「わたしだって、メイドの端くれですから」
 良く解からない理由だが、でも凄く納得した。


 午前の一時。大気の熱も高まり行く中、己に課せられた仕事を進める時間。学生であるルイズにとっては勉学に勤しむ時間であった。
 今日のルイズは図書館へと来ていた。膨大な蔵書を収めているだけあって、本の状態には気を使っているこの場所は、湿度もきっちり管理されている。つまりは、学院の他の場所に居るよりは幾分か涼しいという訳だ。元々休日の午前中は勉学に勤しむのが常であるルイズにしてみれば、この場所を訪れるのは自分の目的にも涼むのにもまさに最適といえる選択だった。

 この時間大活躍するのはリインフォースだ。自分で書物を取ってくる事は不可能だが、莫大な数の書物から目的の書物を探し出すのは人の手に因るものよりも断然に早い。そして、莫大な魔法をその身に管理する彼女だ、何回か探索する内に図書館内の図書分布マップを自分の内に作り上げてしまった。お陰で現在ではほぼ一瞬で目的の書物の場所を検索出来る。これは勉強家のルイズにしてみればこの上も無い恩恵であった。

 実はこの恩恵を受けたのはルイズばかりでは無い。

 軽やかにペンを走らせるルイズの今の課題は、土属性の物質変性やそれに伴う運用についてだ。錬金は非常に応用範囲の広い魔法である。物質の素材を変え、それに伴い形質の変化まで引き起こす。
 その事に付随して編み出した彼女独自の運用法がある。人を飲み込んでしまえる程の土砂を一度に操る、彼女だけが出来る魔法。やっている事は単純、ただ錬金をしているのだが、一度に操る質量が並のメイジと比べ桁違い―数十倍と言って良い――であり、事実上彼女だけの独自魔法と言って良かった。先のタルブでの戦いの折、ワルド子爵との死闘により開眼したこの魔法はルイズの力がただ写し取られ与えられたものではなく、彼女自身のものであるという証でもあった。故にこの魔法をより良く使いこなそう、と彼女が思うのも当然の帰結と言える。
 今の彼女が模索しているのは操る際の素材だ。前の戦いの時は圧倒的質量で相手を飲み込むのみだったが、この魔法はその程度の使い方では終わらない、もっと可能性のあるものだと思っていた。
 例えばかつてラ・ロシェールへと向かう山道で野盗に襲われた時のような場合でもただ単に土を錬金して固めるよりも安全に身を守る事が出来るはずだ。自由に動き、稼動する盾として扱う事も可能なはず。しかしそれには、ただの単なる土では不足過ぎる。勿論、一部を鉄なりなんなりで固めて基盤部を柔らかい土として用いる事でクリアできる問題であったりもするが、鉄として錬金するのは精神力をそれなりに食う。流動性を保ったまま土を操るのもかなりの精神力を必要とする以上、下手に余分な精神力を使いたくない。それに、全体が流動性を保ったままの方がさらに応用範囲は広がるはずだ、と彼女は考えていた。
 そこで「土よりも固く、流動性のある物質」を錬金しそれを操ろうと発想したのだが、なかなか良いものが浮かび上がらない。今は片っ端から錬金に関する資料を集め知識を掻きこんでいるのだが成果はさっぱり上がっていなかった。リインフォースに聞けば教えてくれるのかもしれないが、これは他人に聞いて解決するような問題ではない、とルイズは考えていた。これは自分が成長する為の模索なのだ、それを他人に頼ってしまってはこれから一生他人に頼らなければ高みに近付く事は出来ないような情け無い人間になってしまうだろう。そんな事は、彼女の矜持が許さなかった。

 悪戦苦闘するルイズの元に、小さな影が訪れる。
 その訪問は特に意外なものでも無かった。ここ数日は、毎日同じような時間に彼女は自分の元を訪れて来ている。だから今日も来るだろう、そう思っていたからだ。ルイズは一旦ペンを動かす腕を止めると、静かに問う。
「今日はどんな本をお探しなのかしら、タバサ」
「水系統が人の精神について及ぼす効果に付いて記述されている文献。なるべく高度な内容のもの」
 ん、と小さくルイズは答えると、使い魔からの伝言を彼女に伝える。
「どうやら上段にあるみたいね。しかも一般的な水系統の資料の中じゃなくてなんか変な所に紛れ込んでるみたい。風系統の高位魔法論文が纏めてある辺りかな、風系統の区画の上段。そこに固まってるみたい」
 多分誰かが使った後、戻すのが面倒で適当に放り込んだんでしょうね、と呆れるルイズ。この図書館、学生向けの入門図書はきっちり整理されているのだが、かなり高等なものになると並びがいい加減なのだ。そういった図書はフライで飛び上がらないと取る事も出来ないような場所にあるのも一因なのだろう。フライだって魔法だ、あまり精神力を浪費する魔法ではないとは言えずっと使っていれば疲れてくるのだ。そんな場所の整理はしたくないのも良く解かる。
 タバサはこくりと肯いて、「ありがとう」と一言残すと直ぐに立ち去って言った。素っ気無い態度だが、何時もの事なので大して気にはならない。

 ルイズ以上にリインフォースの検索能力の恩恵を受けたのはタバサであろう。彼女が求め探す資料は高度なものが多く、広大な図書館の中から見つけ出すのは困難なものばかりだったからだ。
 まだ休みに入る前、シルフィードの背中でキュルケとぐんにょりしてた時お互いの使い魔の話になって、ぽろっと「いやーわたしの使い魔も凄いわよ、図書館の本の場所とか全部暗記しちゃってるんだから」と零した事があった。他愛ない世間話であった為、ルイズもそんな事を話したのはすっかり忘れていた――タバサがやってくるまでは。

「資料を探しているから、力を貸して欲しい」
 唐突にこう切り出された時は思わずほえ?と目が点になってしまった。なんでそんな事をわたしに?と真面目に思った。
「その子が」
 タバサはすっとリインフォースを指し示す。
「図書館の本の場所を全部暗記していると聞いたから」
 そこまで言われてやっと気がついた。なるほど、そういう事かと。
 その日以降、何度かタバサの求めに応じてルイズ達は図書の検索をするようになった。学院が夏休みに入ってからは、毎日である。

『ねえリインフォース、気がついてる? タバサの事』
『凡そは』
 タバサが今まで捜し求めていた本。薬草、薬品、水系統――特に治癒、精神操作について、果ては先住魔法まで。彼女が読む本には志向性がある。
『今まではただ本が好きなのかな、って思っていたんだけど、単純にそれだけではなさそうね』
 勿論純粋に本を読むのが好きだと言うのもあるに違いない。食後や休憩時に読んでいる本は純粋な娯楽としてのものも多くあるからだ。しかし、こうして他人の助力を請うてまで捜し求めているものは、どれも何か目的があって読んでいるに違いないと確信させるものがあった。
『多分家族か誰か、とにかくタバサにとって極近しい人が病気だったりするのかな』
 ルイズにも、重病を患う姉が居る。タバサが必死になる気持ちも少しは察する事が出来た。
『あの一途さは、きっとそうなのでしょう』
 リインフォースも何か感じ入るものがあったのだろう、声色から感情が漏れ出でていた。
『何時か、努力が実ると良いわね』
 その時にはいつも表情を作らぬ顔の上にも、素敵な笑顔が浮かぶのだろうか。そうなる日が来る事を祈りながら――ルイズは現実に目を向けた。目の前にあるのは、散乱した書物とさっぱり書き進められていない紙切れが一枚。
「わたしの努力も実ってくれないもんかしらねえ」
 ついて出た溜息は、やっぱり熱かった。


 午後の一時。極まった暑さの中それを吹き飛ばすかのように昼餉を味わい、そのまま暑さ緩むまでゆったりとした時間に身を委ねる事が出来る、そんな時間。

 太陽が中天に昇り、ぎらぎらと大地を照りつける様は既に自然の暴力と化していた。当然に暑さも朝とは比べ物にならない程であり、そんな状況下では当然食欲も余り湧きはしなかった。パンを一切れと軽くワインをあおり、あとは自堕落的にだらーっと夕刻までの時間をやり過ごすのが魔法学院で夏休みを過ごす生徒達の様式であった。
 それはルイズ、キュルケ、タバサの三人にとっても変わらない。今三人はタバサの部屋に集い、ひたすらにだらけている最中であった。

「一日の一番の楽しみはこれよねこれ!」
 ルイズはひゃー!と叫びながらはしゃいでいる。自分の使い魔をぶんぶん振り回し騒ぐ様はまるで幼女に戻ったかのような喜びっぷりだ。
「ほんとよ、この一瞬の為に一日があると言っても過言じゃないわね」
 ルイズの隣ではキュルケも恍惚の表情を浮かべていた。
 何故二人がこんなに喜んでいるのかと言うと、タバサが生み出した風――通称「氷のそよ風」をその身一杯に受けているからだ。「雪風」の二つ名を持つ通り、タバサは氷雪を用いた魔法が得意である。そんな彼女にかかれば冷気を纏った風を吹かせるなど朝飯前である。ちなみにこの魔法、休暇中全ての食事についてくるハシバミ草サラダと引き換えに二人が独占契約を結んだものである。タバサは何故かこの野菜が大好物なのだ。栄養価が高く日持ちも良い、素晴らしい野菜なのだが、欠点を上げるならとにかく苦い。非常に癖のある苦味で口に含めばまず顔をしかめる事間違いなしという老若男女問わず嫌いな食材に上げられる事の多い食べ物なのだ。勿論、ルイズもキュルケも特に好物という訳では無く、むしろ遠慮したい類のものだ。なので二人にしてみれば厄介なハシバミ草を引き取って貰えた上でこうして涼む事も出きるという一石二鳥の契約なのであった。
 ちなみにタバサは時折杖を振る以外は黙々と本を読んでいる。その様は文章を動力に動く冷風発生機。この少女は文字を与えると風を噴出します。ふいーんふいーん。

 ほんの少し前まではこうして三人で集まるようになるなんて考えもしなかったな、とルイズは思う。気がついてみれば、三人は自然と共に居る事が多くなっていた。それが友達付き合いというものなんだろうか。一年生の頃のルイズは友達なんて全然居なかった。魔法が使えず馬鹿にされ、ルイズ自身もその為に他人を遠ざけるような雰囲気があり、誰かと深い親交を持つ事は無かったのだ。その頃から考えるとわたしも随分と変わったな、と感慨深い思いが彼女の胸を過った。
『あなたには幾ら感謝しても足りないわ、リインフォース』
 ルイズはぎゅっと己の使い魔を抱きしめる。
『あなたが居なければ、こんな何でもないような幸せすらわたしには手に入れる事はできなかった』
 リインフォースはそれに答えない。ただ、笑っているようにルイズには感じられた。
 リインフォースは常に自分に尽してくれる。その無償の愛はまるで母から与えられるもののようであった。ルイズの母は厳格な女性であった。愛情が無かった、という訳では無いが、理屈抜きに包み込んでくれるような、そんな献身を感じられる愛情では決してなかった。故にルイズは誰かからこのように愛情を与えられるという事を知らずに育ってきた。姉のカトレアはルイズに優しかったが、歳も近く体も病弱である為、優しくされると逆に多少の負い目を感じる部分もあったのだ。
 多分生まれて初めて、母性というものに包まれているとルイズは思う。その事を嬉しく思う一方、彼女の心には疑問も浮かんでいた。何故此処まで彼女は自分に尽くしてくれるのだろうか、と。思い返すと、意思疎通を図る事が出来なかった時から既に彼女は自分に尽してくれていた。出来る範囲で力を振り絞り、自らを省みずに常に主である自分を助けようとしてくれていた。その事が、どうにも不思議なのだ。
 リインフォースは主に尽すように作られているらしい。そういうものなのだ、と淡白な考え方で納得する事も出来るが、どうもそれは違うような気がする。彼女には自分の意思がある。ただそう作られているから、という単純な理由だけで献身を尽せるとは思えなかったからだ。そして、ルイズは自分が尽されるだけの事をリインフォースにしてあげられているとも思わない。今まで散々彼女に助けられた事はあれ、それに報いた事など一度も無いはずだから。
 疑問を残しながらも、今はただこの心地良い時間に身を任せる事にした。理由がどうであろうと、お互いの気持ちが変わる事は無い。それだけははっきりしているのだから。何時か理由が判ったら、それ以上の何かで報いれば良い。そう思いながらルイズはゆっくりと午睡へ意識を委ねていくのだった。


 夕食。豪勢な食事が並ぶこの時は、一日最後のお楽しみと言えるかもしれない。一日の終わりが始まる事を感じ、明日への活力を溜め込む時間。
 つい先程眠りから醒めたばかりのルイズのお腹は今だ完全に目を醒ましているとは言い難かった。どうにも食欲が湧かない。だというのに、目の前には限られた食材の中工夫を凝らした豪勢な食事が並んでいる。香ばしい湯気が鼻をくすぐれば食欲も頭をもたげて来るが、少し口に入れると次がなかなか手が出ない。食べたいのに食べたくない、なんという二律背反。
 周りを見渡すと、流石に涼しくなってきた頃合だけあって皆食も進んでいるようだった。朝、昼と軽くしか食事を取っていないのも合わせ、明日一日分の栄養は今取るとばかりの勢いが感じられた。
「なーんかあんまり食欲なさそうじゃない?」
 適当にスープをかき混ぜていたら、キュルケがちょっかいを出してきた。
「涼しい今の内に食べておかないと、体力持たないわよ」
 そこまで言って、ふと何かに思い当たったかのような表情をすると、次第に顔をにんまりと歪めていった。
「なるほどなるほど、そういう事」
 うんうん、と一人納得するキュルケに、何か釈然としないものを感じるルイズ。
「何が言いたいのよ」
「良いのよ、全部解かってるから。でもかわいそうに」
 キュルケはぽんぽん、と肩を叩きながらよよよ、と泣き真似を始める。
「胸にはさっぱり肉が付かないのに、それでも余分な脂肪が付いてしまうなんて……始祖はなんて残酷な事をなさるんでしょう」
 つまり今ルイズちゃんはダイエットをしてるのね、胸に脂肪が行かずに太っちゃうなんて大変ねえと言いたい訳デスカ。
「誰が太ったかー! あと胸の事は触れないのが優しさでしょうが! むきー!」
 掴みかかろうとするルイズを「御免あそばせおほほほほ」と笑いながら軽やかに交わすキュルケ。横では、二人からハシバミ草をせしめたタバサが我関せずと山盛りのそれらを口に放り込んでいた。


 夜。闇のとばりが降り、世界が動から静へと移り変わる時。光の下に生きる人々はここでようやく休息を迎える。
 結局、夕食は満足に取る事が出来なかった。「休みだからって破目を外すな!」と料理長に怒られて叩き出されてしまったのだ。二人でちょっとしょんぼり。
 仕方ないので少し早めの湯浴みを済ませ、早々に部屋へと引き上げる事にした。ドアを開けると、部屋に蓄積されていた熱気がぶわっと廊下に噴出してくる。
「なんでこんなに熱が溜まってるのよ、絶対に構造的に欠陥あるわよ、この塔」
 朝と同じような文句を言いながら部屋へと入る。暑い。形容など必要無い程ただ暑い。一歩足を踏み入れただけで体中からぶわっと汗が吹き出てくる。折角浴場で汗を流してきたばっかりなのに、とやるせな気持ちになった。
 まずはドアを開けっぱなしにして、寝るまでの時間少しでも風通しを良くしておく。こうしなければとてもじゃないけど暑すぎて眠れない。幸い夜になると気温が変化した所為なのだろうか、風が出てきて夜の冷えた空気を運んで来てくれる。
 この自然の恩恵を受けながら夜着に着替え、次いで日記をつけるのが日課だ。日記は、ルイズが学院に来た日から殆ど毎日欠かさず――アルビオン周りのごたごたがあった辺りは流石に無理だった――つけている。春先までは半ば習慣だから、とだらだらつけていただけだったように思う。でも最近はこうやって日記を書くのがとても楽しいと思えるようになってきていた。それはきっと毎日が楽しいからだ、とルイズは思う。憧れていた魔法の力、誇らしい使い魔、共に日々を過ごす友人。これ以上何も望むべくもない幸せな毎日。
「さて、こんな感じで良いかな」
 書き終わったのだろう、ぱたん、と日記帳を閉じるルイズ。そして日記帳を本棚に戻すと、そのまま寝台へと向かい、ごろんと寝転んだ。寝台は窓辺に備え付けられていて、寝転ぶとすぐ隣の窓から満点の星空が良く見える。
『それじゃおやすみなさい、リインフォース。また明日』
『おやすみなさい主ルイズ、良い休息を』
 数多の星に照らされながら、ルイズはゆっくり目を閉じる。そしてリインフォースもまた主に侍るように枕元に静かに降り立ち、彼女を見守るのだった。

 ――明日も、幸せな一日でありますように。


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20 : 08 : 49 | 夜天の使い魔 第二部 | トラックバック(0) | コメント(11) | page top↑
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コメント
きたああああああああ!
素晴らしきクリスマスプレゼント、ありがとうございます。
次回も期待してます。
by:   * 2007/12/25 20:59 * URL [ 編集] | page top↑
待ってました。更新お疲れ様です

今回もまたインターバルで、のどかな雰囲気ですが、幕間の件とかあるから嵐の前の静けさ的な印象が……
願わくば、もう少しだけ彼女らに平穏な日々を
by: 赤川 * 2007/12/25 21:59 * URL [ 編集] | page top↑
更新お疲れ様です
見事なまでのほのぼの。とても和むし癒されます。
本文にもありますがリィンは正に「母」といった雰囲気で、ルイズとの語りがまた微笑ましい。
こんな穏やかな時がいつまで続くか、楽しみです
by: 青鏡 * 2007/12/25 23:28 * URL [ 編集] | page top↑
更新おつかれさま
いやあ、廊下で大の字は微笑ましかったですよー
by: るるる * 2007/12/25 23:28 * URL [ 編集] | page top↑
更新お疲れ様です。
クリスマスプレゼントありがとうございます。次回も頑張ってください!
by: どら * 2007/12/26 00:37 * URL [ 編集] | page top↑
更新お疲れ様です。
平和な日常が続いていますね、何と言うか緩~い空気を感じます。
魔法を使えるようになったルイズ&リィンとヴァリエール家の面々も見てみたい所ですが期待して良いんでしょうか?

しかし、今回気になったのは。
>何時か理由が判ったら、それ以上の何かで報いれば良い。
というルイズの思いです。
もしリィンの寿命や今までの経緯を知ってしまったら、…多分凄く後悔するんだろうな~と思って、少し悲しくなりました。
by: NYcat * 2007/12/26 00:44 * URL [ 編集] | page top↑
感想
すごい癒された……ほのぼのはやっぱりいいなぁ
個人的にはルイズとリインがキャッキャしているのも見たかったですけど、やはりリインは母親的に見守るタイプだと再認識。しかし三人仲良いなぁw 床でゴロゴロするまで壊れてきたルイズとキュルケに乾杯です。
では次回も楽しみにしていますー
by: にゃんが~ * 2007/12/26 00:47 * URL [ 編集] | page top↑
更新ご苦労様です。
次も楽しみにしております。
by: 日ドラ * 2007/12/26 01:25 * URL [ 編集] | page top↑
更新おつかれさまです
クリスマスはシングルベールですよわたしゃorz
みんなの平和なひと時がほほえましいですね
これからもがんばってください
by: ぐだぐださん * 2007/12/26 01:34 * URL [ 編集] | page top↑
すばらしかぁ=w=
by: * 2007/12/26 01:54 * URL [ 編集] | page top↑
ゆるい雰囲気が実に良いですねぇ。……嵐の前の静けさなんでしょうけど(汗) ルイズが火属性の魔法に気付くのはいつの日か。

ところで気になる誤字などいくつか。

> 体から熱が産生されるのは
→生産

> ルイズは関心するのだった。
→感心

> 人格面に関しては以外な側面を持っていた。
→意外

> 避難される云われなんて
→非難

> 勤めている
→努めて

> 図書館無いの図書マップ
→図書館内

> 彼女独自の運用方がある。
→運用法

> 読んで居る本は
→読んでいる
by: * 2007/12/26 03:34 * URL [ 編集] | page top↑

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